離職しないためには予め対策を!

「思っていた環境と違った」「この病院でこのまま働いていていいのだろうか」そう思って転職活動を始めるのは看護師あるあると言える。2020年の病院看護実態調査の結果によると前年度に比べて看護師の離職率は増加している。やはり思い描いていた職場環境と実際に働いている現場との間に、ギャップを感じるのはデータ的にも看護師あるあると言うことだ。では、離職してしまう看護師にはどのような悩みがあるのだろうか。

入職前に聞いていた仕事量と比べて実際は多かったといった悩みを持った看護師は多いようだ。聞いていた一日の流れとは異なり、日勤の仕事が夜勤に回ってくることが多かったり、慢性的な人手不足で言われていた業務以外の作業も担当にされていたりと、体力的にも精神的にも看護師に負担を強いる現場があるのだ。また職場の人間関係に悩む看護師も多い。2013年に職場でのパワーハラスメントを苦にして自死を選んだとされる看護師もいる。自死について労災認定がされるか否か、裁判所の判断がどうなるか注目されている事件だ。いじめや嫌がらせを受け、職場を変えたり看護師を辞めたりする人は少なくないのである。

しかし入職前に話をしっかり聞いたり、実際に他の看護師が働いている姿を見たりして、ギャップをなくすのは可能だ。働きたいと考える職場の情報を収集し、その情報が本当かどうか現場の様子と照らし合わせる。そして疑問に思ったことや懸念点などを聞く。「いろいろ質問して不採用にされたらどうしよう」と腰が引けてはいけない。ここで明らかにしないままだと実際働いたときのギャップにつながってしまう。
自分の理想の看護師像が実現できるかどうか、現場を見て話を聞いて疑問や懸念点を無くすのが大事だ。