職業病は何があるか

看護師が職場でよくある悩みは、職業病とも言える腰痛だ。看護師の仕事には、患者を移乗することがよくある。例えばストレッチャーからベッドへの移乗、車椅子からベッドへの移乗、など様々な場面で看護師は患者を抱きかかえないといけない。その際に、気をつけてはいても、正常な姿勢のまま行えない場合もある。特に体の大きい患者をサポートする時は力もかけるため、腰痛を発症するケースが多い。辛い腰痛を抱えながらも患者の治療を第一優先にして、毎日忙しく立ち働いている看護師が多いのだ。

また看護師の一般的な傾向として、自分の担当する患者に対して全力を尽くし、寄り添い、あらゆる面でのサポートを行うのだが、自分のこととなると、配慮をしない場合が多い。患者の病状には非常に敏感で、原因究明を行い治療に専念するが、自分が体調を崩しても、薬を飲む程度でそのまま仕事を続けてしまう。患者に対しては誠心誠意尽くすが、自分に対してはあまり顧みないという、あるあるが看護師の特徴と言ってもよい。まさに他人に尽くす精神が多く見られる。

また、看護師は1日に何度も手を洗わなければいけない。清潔さを保持するためであるが、1つの処置が終わるとすぐに手を洗わなければいけないので、絶えず手が荒れた状態になってしまう。例えハンドクリームを塗るなど気をつけてハンドケアをしていても、すぐにまた手を洗う必要が出てくるので、手荒れが完治する暇がない。看護師は、常に手荒れや手のひび割れと闘っている。手荒れも1つの職業病と言える。